曙光18IT社会
IT社会について
県北支部・理事:仲野 正
先日の総会の場で、「IT社会について」と題して、講演をさせていただきました。
大変よい機会でしたので、私の持っている知識と一緒に、ITに対して普段感じていることを統計データを基に説明させていただきました。賛否両論の意見があるとは思いますが、その講演会の内容の一部を再度述べさせていただきたいと思います。
今や「IT」と称する情報機器やサービスの向上は目を見張るばかりです。特に携帯電話やパソコンの世帯保有率は7割を超えており、みなさんも知らず知らずの内に、どこかで利用しているあるいは利用させられている状況でしょう。特に若年層では、スマートフォンの普及率の伸びが著しく、数年後にはパソコンを追い越す勢いとも言われています。
普及率が高くなるということは、それだけ利用者が増え、早くて便利な社会が実現されつつあるように思うのですが、さて本当にみなさんはそのように心底から感じるでしょうか?パソコンや携帯電話がないと現代社会では生きていけませんか?そんなことはないですよね。最新のIT機器を持っていなくても、ITの知識がなくても、生きていけるんです。
2年半前に起きた東日本大震災では大変多くの犠牲者が出ました。今振り返っても大変心苦しく感じます。では、その大震災時にITがもたらした影響はどうだったと調べてみますと、ほとんど役には立たなかったのです。みなさんも実感しているでしょう。電気は通じず、携帯電話も通じない。普段便利だと感じている手持ちの情報通信端末は、いざ大事の時には、ただのおもちゃにしか過ぎなかったのです。統計データによると、災害発生時及び避難後の情報を得るための一番の有効手段は「近隣住民の口コミ」でした。これだけITの普及率が高くなっても、やはり人と人とのつながりや顔を合わせてのコミュニケーションに勝るものはないのです。いや、そうでなければ社会はおかしくなります。パソコンやスマートフォンでパタパタ・ペタペタしたぐらいで、全ての情報収集やコミュニケーションができてしまっては、もはやそれは人の住む社会ではありません。ITというのは、普段は便利なツールと感じますが、それ以上のものでもなく、我々もそれ以上の期待をするべきものでもないのです。
そうは言っても、ITの発展は目覚しく、今後は無視できない世の中になってくることは間違いありません。以下の5つは、ITの初心者や全く知らない人が、これからITを利用していく上で心構えとして覚えておいて欲しい、私自身が普段感じていることです。
・興味関心をもつこと
・正しい知識とマナーを身に付けること
・何でも出来ると思わないこと
・知ったかぶりをしないこと
・焦らないこと
ぜひみなさんは、IT社会にもまれることなく、自分のペースに合わせて、楽しくITを利用することを心がけてほしいと思います。